点呼をしなかったための事故発生。
平成30年に愛知県岡崎市で車6台が絡む交通事故が起きました。
大型トラックが赤信号で停車中の普通トラックに追突。
1人が死亡、3人が重軽傷になる大きな交通事故です。
運転手は前日から体調が悪いまま、事故当日も運転して事故を起こしたそうです。
事故の直接の原因は、体調不良によって停車した車列に気づかず突っ込んだこと。
しかし、問題は他にもありました。
運送会社の誰も、運転手の体調不良を知らなかったのです。
なぜか?
「始業点呼」をしていなかったからです。
この運転手は、毎日午前3時ごろに出庫していました。
そして、運転手は出庫する前の「始業点呼」がないまま出発。
実は、事故が起きる2ヶ月前から始業点呼がなかったそうです。
もし、運送会社での点呼で体調不良に気づいていたら。。
大きな追突事故が防げていたのかもしれません。
事故が起きなくても、労務管理上のリスクが伴います。
労働時間が曖昧になり、「労働基準法」や「改善基準告示」に違反する可能性が高くなります。
運転手は運行管理者に「とにかく早く相談」すること。
事故を調べた調査委員会の発表では、職場環境の整備を指摘しました。
管理者に対しては、運転手が体調不良のときなどに相談しやすい職場環境を整備すること。
運転手に対しては、運行中でも体調不良があった場合は速やかに運行を辞めて管理者に連絡すること。
とにかく早く相談することを徹底するように報告しています。
運送業の運転手は、安全運行が第一です。
その上で労働時間など守らなけれないけないことがあります。
管理者も運転手もお互いが助け合う環境づくりがまず大切ですね。