「今まで大丈夫だったから」が一番危ない
平成28年の3月。
トラックが高速道路の渋滞の列に突っ込み、死傷者が出ました。
広島地方裁判所で出た判決は運行管理者に懲役1年6ヶ月。
運送会社に罰金50万円。
何があったのでしょうか?
判決によると、ドライバーが長時間労働で過労だったことを知りながら長距離運行を指示。
その結果、ドライバーが居眠り運転をして追突事故を起こしたことが発端です。
運行管理者は「今まで無事故で大丈夫だったから」とう判断で、運行を指示したそうです。
長距離ドライバーは運転時間や労働時間が長くなる傾向があります。
何に注意して管理したらよかったのでしょうか。
トラックドライバーは荷物を指定の時間に届けるため、
無理して運転をすることありますよね。
とくに長距離の場合は、途中で止まる事が少ないので運転時間が長くなります。
改善基準でも決められているように、4時間以上運転をすると注意力が低下したり
眠気が襲ってくるそうです。まずは、連続運転に注意が必要です。
そして、長距離運行の場合は出先で宿泊が伴います。
前日の疲れが取れないまま次の日の運行(運転)をすると、
疲労が溜まって運転に集中できないことが出てきます。
改善基準では、8時間以上の休息を取るように決まっています。
ちゃんと体を休める事は本当に大切ですよね。
連続運転時間は4時間以内(運転の中断は1回連続10分以上、かつ、合計 30 分 以上の運転の中断が必要)
休息期間は継続8時間以上(1日において1回当たり継続 4 時間以上の分割休息で合 計 10 時間以上でも可)
ドライバーも運行管理者もお互いが注意する
冒頭の事故は運行管理者が「今まで無事故で大丈夫だったから」と判断していますが、
ドライバーも同じことを考えるかもしれません。
「4時間超えたけど、もー少し運転しよう」「疲れてないから大丈夫」
そんなときほど、ドライバーも運行管理者もお互いに注意し合って、
冷静な判断が必要ですね。