「改善基準告示」の見直しが本格化。現状維持VS時間短縮
「運送業のドライバーは1日、13時間までしか働いてはいけない」
そんな議論が本格化しています。
ご承知のとおり運送業のドライバーは「改善基準告示」によって、
1日の拘束時間や運転できる時間の限度が決められています。
例えば1日の仕事が始まってから終わるまでの時間を決めた「拘束時間」は、
週に2回までは16時間まで延長することが可能になっています。
4月に行われた厚生労働省の「自動車運転者労働時間等専門委員会」では、
「改善基準告示」の見直しについて議論が行われており、
「休息は11時間に見直すべきであり、1日の拘束時間は休息期間から逆算すべき」
「年拘束時間は3,300時間以下にすべき」(現状3,516時間)
「1日の残業は3時間」
など、労働時間短縮について発言が出ています。
一方で、
「休日労働は、2週に1回を維持すべき」
「拘束時間の延長特例は引き続き必要」
など、現状維持を望む発言も出ています。
10月に8,400名超の運転者を対象に実態調査(予定)
実態調査についても発表もありました。
予定では今年の10月に実態調査を実施するそうです。
全国、約1400事業所・約8,400名の運転者を対象に、
「年齢」や「勤続年数」など属性に加えて繁忙期の「拘束時間」や、
「最長運転時間」など労働状況についての調査があります。
事業者へも「保有車両数」や「運行種別」など営業所概要や、
「改善基準告示の基準について問題があると感じる項目」なども、
調査項目に含まれる予定です。
出展:労働条件分科会自動車運転者労働時間等専門委員会 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18390.html
厚生労働省の分科会や実態調査がこれから行われますが、
昨今の働き方改革の風潮では、今よりも基準が緩くなる事は難しいのではないかと思います。
本当に「1日、13時間までしか働いてはいけない」となったとき、
自社では月間何時間を削減する必要があるのか?
どの荷主のどの運行を調整する必要があるのか?
今から準備しても遅くないのではないでしょうか。
そのためにも、現状の正確な労働時間を把握する必要があります。
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