コラム

自家用の白ナンバーは「改善基準告示」の対象になる?ならない?

旅館の送迎バスも「改善基準告示」の対象になる可能性がある

 

「うちは白ナンバーだから改善基準告示は関係ないよ」

そんな事を聞いたり聞かなかったりしますが、

実際のところ白ナンバーは改善基準告示の対象なのでしょうか?

改めて「改善基準告示」の対象者を調べてみました。

 

厚生労働省がドライバーを使用する事業所向けに、

「改善基準告示」の研修・教育マニュアルを公開しています。

その内容を確認すると改善基準告示の対象は、

「(略)自動車の運転の業務に主として従事する者であり、業種は、営業用か自家用か問いません」

と記載されていて、自家用も「改善基準告示」の対象となっています。

 

また、

・旅館の送迎バス

・販売業の自家用トラック運転

・生コン製造業者の自家用生コン

のように運転に従事する者も、改善基準告示の対象になるとされています。

 

一方、「改善基準告示」の対象外になるのは、

・個人タクシー

・バイク便

・作業現場で自動車運転

緊急輸送及び一定の危険物の運送業務

クレーン等のオペレーターが移動するための道路走行

の運転に従事する者は対象外になっています。

 

 

運転時間が労働時間の半分を超えると「改善基準告示」の対象になる

 

「改善基準告示」の対象になるには、

自動車の運転の業務に主として従事する者となっています。

”主として従事”とはどの程度をいうか、こちらも調べてみました。

 

まず、運転することが労働契約上の主として従事する業務となっている場合は、

は「改善基準告示」の対象になります(原則)。

また、労働契約上で主として従事する業務になっていなくても、

実態として運転が業務になっている場合は対象になるとされています。

 

具体的な基準は、

・運転する時間が労働時間の半分を超え、かつ

・運転する時間が年間総労働時間の半分を超えるこえることが見込まれる場合

には「自動車の運転に主として従事する者」=「改善基準告示」の対象になります。

 

 

要するに、「改善基準告示」の対象になるかどうかは、

白バンバーも緑ナンバーも関係なく、

実態として運転時間が労働時間の半分を超える場合は対象になるということです。

 

白ナンバーのドライバーがいる事業者は、

ドライバーの労働時間の半分以上が運転時間になっていないか?

すぐに把握しておく必要があります。

 

 

 

出典:厚生労働省 トラック教育・研修マニュアル(基礎編)

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000510278.pdf

 

出典:厚生労働省 労働基準法関係の解釈について

https://www.mhlw.go.jp/content/000465759.pdf

 

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