コラム

業務効率化に先立つ機能、ダッシュボードに「プッシュ通知」の活用

前回は、ECRSの視点に基づく業務見直しや配車業務の効率化化など、運送業界が直面する課題解決のヒントや実践例を紹介しました。

効率化を進めることで、自社の競争力強化や成長を目指すための参考にぜひご活用ください。

運送業の業務効率化の第一歩 ー業務効率化の定義と事例ー

 

「プッシュ通知」が業務の流れを変える

 

プッシュ通知とは、適切なタイミングで必要な情報を、PCやスマートフォンなどのデバイスを通じて、ユーザーに対して自動的に通知する機能のことを指します。

このプッシュ通知を効果的に活用することが、生産性の向上に大きく貢献すると考えています。

適切な情報をリアルタイムで受け取ることができれば、タスクの抜け漏れを防ぎ、重要な情報を見逃すリスクを減らすことにつながります。

 

デジタル化とDX化の違い

 

まずはじめに、「デジタル化」と「DX(デジタルトランスフォーメーション)化」の違いを明確にしておきましょう。
デジタル化とは、紙媒体を使用した業務をデジタル媒体に置き換えることを指します。

例えば、手書きの台帳をスプレッドシートに移行したり、対面会議をオンライン会議に変更したりすることです。
これにより、情報の仕分け、並べ替え、集計、データ同士の連携や加工が容易になり、業務の自動化が可能となります。

一方、DX化とは、デジタル技術を活用して業務プロセスやビジネスモデルを根本的に変革し、新たな価値を創出することです。
デジタル化が自動化の準備段階であるのに対し、DX化はその先にある業務の抜本的な変革を指します。

DX化の本質:何を通知してもらうのか

デジタル化が進むと、データの自動集計や分析が可能になり、設定した条件に応じて色の変化やメール通知、ダッシュボードへのアラートなどが行えるようになります。
この「プッシュ通知」を活用することで、重要な情報を見逃すことなく、脳のリソースを他の業務に集中させることができます。
何をプッシュ通知で受け取るべきかを考えることが、DX化を進める上で非常に重要です。

運送業におけるデジタル化とDX化

運送業界では、事故や労務管理が大きな経営リスクとなっています。事故リスクに関しては、スピード超過、蛇行運転、急発進、急ブレーキなどをトラックが通知してくれるシステムが既に導入されています。
これは、トラックがデジタルデータを装備しているからこそ可能となった、優れたDX化の一例です。

労務リスクに関しては、運送業特有の管理ポイントである「改善基準告示」の遵守が求められます。例えば、4時間連続運転、2日間平均運転時間、拘束時間などです。ドライバーが業務に集中するあまり、これらの基準を超過してしまうことがあります。しかし、スマートフォンに「4時間連続運転まであと○分です」や「休憩時間が○分足りません」などのプッシュ通知を送ることで、違反を未然に防ぐことが可能です。

また、車両管理においても、車検、点検、オイル交換、タイヤローテーションなどの整備項目をプッシュ通知で管理することで、人為的なミスを減らし、業務の簡素化が図れます。これらの仕組みを構築するためには、情報のデジタル化が不可欠です。

このように、運送業界におけるプッシュ通知の活用は、業務効率化とリスク管理の両面で大きな効果を発揮しています。
デジタル化を進め、DX化を目指すことで、さらなる業務改善が期待できます。

 

こちらでもこの記事を掲載しています。

https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/push-notification.html

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