「ロボット点呼」の実用化を目指して9月から実証実験が開始
「運送業の安全は点呼に始まり点呼に終わる」
と言われるほど、運送業の安全管理に「点呼」は重要視されています。
ご存知のとおり点呼は原則「対面」以外は認められておらず、
早朝や深夜で運行管理者がいないという理由で非対面の点呼はできません。
そのため早朝や深夜の「点呼」のためだけに、
運行管理者を配置している中小の運送会社もあります。
安全のためであるものの運送会社にとっては大変なことです。
この対面での点呼を人の代わりに機械が行うことを、
「ロボット点呼」と呼ばれていて以前から話題になっていました。
この「ロボット点呼」の実用化に向けて今秋から実証実験が行われます。
ロボット点呼が実用化されても「乗務後」の点呼から
実験には業界団体から推薦を受けたトラック(運送会社)と、
バスやタクシー会社の19社で実証実験が行われます。
まず9月から運行管理者が「同席」した上でロボット点呼を実施。
10月以降は運行管理者が「原則同席なし」でも運用できるかを確認されます。
実験ではロボットが点呼を行っても問題がないかを検証するために、
顔認証や免許証リーダーを使った「なりすまし」の防止や、
酒気帯び確認や点呼簿作成などが検証されます。
実験の結果を踏まえて点呼項目ごとに「厳しくする項目」、
「緩めてもよい性能」などの要件が決められる予定です。
ただ、このロボット点呼は実際の運用が問題いと判断された場合でも、
実用化されるときには「乗務後」の点呼から開始されます。
「乗務前」の点呼は現状どおり「対面」で実施する必要があるので、
しばらくは「対面点呼」が出来るの体制を維持する必要があります。