コラム

運送会社が「営業停止処分」にならない為に最低限すること

令和1年は年間で24事業所に「営業停止処分」

 

運送業を管轄している国土交通省では法令違反がある事業所を、

「不適格事業者」という厳しい言い方をして行政処分を強化しています。

 

運送業の行政処分では「違反点数制度」が採用されていて、

車両停止10日=1件の違反と計算されます。

この違反点数が一定の基準に達すると「車両停止」「営業停止」、

最悪の場合は「免許取消」になる制度です。

 

さらに、

この違反点数制度に関係なく下記に該当する場合は、

「30日間の営業停止」の処分が科されます。

 

1:運行管理者の未選任

2:整備管理者の未選任

3:全運転者に対して点呼未実施

4:監査拒否、虚偽の陳述

5:名義貸し、事業の貸渡し

6:全ての車両の定期点検整備が未実施

7:乗務時間の基準に著しく違反

 

令和1年では1年間で24事業所に「営業停止」処分が出ています。

 

 

ドライバーの「最大拘束時間」を最低限守る

 

違反点数に関係なく営業停止になる7項目の中で、

1〜6は明らかに故意でないと起きない違反です。

7つめの「乗務時間の基準に著しく違反」だけは、

故意ではなくても起こってしまう可能性があります。

 

この乗務時間の”著しく違反”にも基準があって、

「未遵守が 1ヶ月間で計31件以上あった運転者が3名以上確認され、

かつ、過半数の運転者 について告示に規定する拘束時間未遵守

要は、拘束時間を改善基準告示内に収めるということです。

 

ドライバーの最大拘束時間は1日13時間・月293時間が原則です。

1日16時間・月320時間まで延長はできますが、

まずは原則時間の基準に収めることが重要です。

 

そしてこの拘束時間を計算するにはドライバーの、

始業時刻と就業時刻が正確にわからないと計算ができません。

始業〜終業までの合計時間=拘束時間になるからです。

 

運送業で営業停止処分にならない為にはまず最大拘束時間を守ることが重要です。

・1日13時間

・月293時間

まずはドライバー全員がこの最大拘束時間に収めることが最低限必要です。

もし超える可能性がある場合は運行計画を見直すなど改善をしていかなければいけません。

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