トラックドライバー不足と長時間労働は世界共通
「来年からトラックドライバーの手書き日報は禁止」
そう言われたらどうしますか?
問題ない会社もあれば、ちょっと・・・と思う会社もあるのではないでしょうか。
実際、アメリカでは一部のドライバーは手書き日報が「禁止」されています。
日本同様にドライバーの業務時間の記録は「紙」で行われていたのですが、
管理が徹底されていなかったり労働時間申請の不正が発覚。
「安全な運転に必要な休養や休憩が取れていない」と指摘されるようになりました。
そこで、2018年4月から「州を跨ぐトラック」を対象に、電子運行記録装置
(ELD:Electronic Logging Device)が義務付けられています。
これによって、エンジンの稼働時間や運転時間をデジタルで記録され、
ドライバーの労働時間をごまかすことができなくなりました。
義務化後にはトラックの運賃が上昇
アメリカも日本同様にドライバーの拘束時間が決められていて、1日最大で14時間です。
(ちなみに日本の拘束時間は1日最大で16時間)
労働時間が正確に記録されたことで2日で済んだ運行が3日に延びたり、
積込みなどの作業に「拘束料金」を交渉をする事業者が増加。運賃が上昇したそうです。
また、運賃上昇と好景気に後押しされ「儲かる業種」と認識されるようになり、
運送業への参入が増加したとも言われています。
手書き日報がなくても大丈夫な労働管理体制を
日本では働き方改革関連法をきっかけに労働時間の把握を、
ICカードなどの記録媒体で管理するように推奨されています。
運送業では乗務時間の記録を手書きで行っているところが多い状態です。
手書きでも正確に管理できていれば問題ないのですが管理不足による、
長時間労働や未払い残業代の問題などがあるのも事実です。
「来年から手書き日報禁止」
と言われてもいいように今のうちから労働時間のデジタル管理を、
検討してみてはいかがでしょうか。