コラム

(続)運送業が給与DXを検討する前に考えておくべき重要事項

前回のコラムでは、運送業における給与DXの概要と、まずデータをDX化・定量化することの重要性についてお話ししました。

https://app-logi.co.jp/column/?p=8022&preview=true

ドライバーの労働状況や作業実績を可視化することが、給与体系の見直し・人材採用の鍵になる、という話でしたね。今回は、実際に給与DXを進める際に、検討しておくべき具体的なポイントについて、もう少し踏み込んで考えていきます。

給与DXで最初に整理すべきこと

給与DXを進めるにあたり、単純に「システムを導入すれば解決する」と考えてしまうと、導入後に期待外れになることがあります。
まずやるべきは、現状の給与体系と業務フローを正確に把握することです。

たとえば、

  • 基本給+距離手当+時間外手当+荷役手当+無事故手当 …など、給与項目はどのように構成されているか
  • どの項目が固定で、どの項目が変動か
  • 変動項目の算出ルールはどのようになっているか
  • 記録や計算は誰が、どのタイミングで行っているか

といった、現状の運用フローとルールを整理・可視化することが必要です。
これを曖昧なままシステムに置き換えようとすると、トラブルや運用負荷がかえって増えるリスクがあります。

 

運送業の「給与DX」化に向けて見直すべき3つの視点

給与DXを進める前に、特に次の3つの視点で現行制度を見直すことをおすすめします。

1.公平性

ドライバーごとに走行距離や拘束時間、荷役回数などが異なる以上、成果に応じた公平な評価ができるかどうかが重要です。
特に、これまで「一律手当」で処理していた部分は、数値化できるデータを元に再設計する余地があります。

 

2.労基法遵守

働き方改革関連法や改善基準告示に対応した労働時間管理が求められる中、
拘束時間・休息時間の管理を給与体系にどう組み込むかも検討すべきポイントです。デジタルデータを活用すれば、違反リスクを未然に防ぎやすくなります。

 

3.ドライバー視点

給与DXは単なる業務効率化ではなく、ドライバーにとっての「納得感」や「モチベーション向上」にもつながる取り組みです。評価基準が明確になり、努力が正しく報われる仕組みを作ることが、離職防止・定着率向上につながります。

 

給与DXは「制度設計」と「ツール活用」の両輪で

給与DXは、クラウドシステムやアプリの導入だけでは完成しません。
まずは、データを活用した給与制度の設計、そしてそれを支える運用ツールの選定・導入、この2つが揃ってはじめて効果が最大化されます。

2025年問題(団塊世代全員が75歳以上になる)を見据え、運送業界はこれまで以上に人材確保競争が激しくなります。
給与の見える化・公平な評価制度を整備することは、これからの時代の「選ばれる会社」になるために、避けて通れない課題と言えるでしょう。

「制度」と「ツール」の両面から、給与DXを検討・準備していくことが重要です。

 

こちらでもこの記事を掲載しています。

大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第94回

https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/contd-transportation-salary-dx.html

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