コラム

運送業の運送契約書面の義務化への対応②配送依頼書をつくる

前回のコラムでは、運送契約の書面化義務化に対する「運送契約のデジタル化」について説明しました。特に、荷主から運送事業者、運送事業者から協力会社へ配送を依頼する際に「配送依頼書」を電子書面で送ることが求められている新たな法律に触れました。依頼を電子的に行い、その了承も電子的に記録することで、契約条件を明確化し、トラブルの防止につなげるという趣旨です。

2024年9月現在、業界全体ではまだこの規定の浸透は進んでいないように見受けられますが、遅くとも来年度初頭にはこのルールが業界の標準となり、必須の運用(法律)として導入される見込みです。

https://app-logi.co.jp/column/?p=7854&preview=true

今回は、引き続きこの運送契約書面の義務化(デジタル化)に関する内容として、具体的に「配送依頼書」の作成方法についてお話します。

国土交通省のガイドライン

実は、この「配送依頼書」に関して、具体的に何を行うべきかは、2014年1月に国土交通省が公表した「トラック運送業における書面化推進ガイドライン」に示されています。このガイドラインには、書類化すべき事項が詳細に記載されており、運送引受書や運送状(委託書)という形で文書を発出することが求められています。これは、実際の配送依頼書に相当するものです。

https://www.mlit.go.jp/common/001026113.pdf

そのガイドラインによると「運送引受書」「運送状(委託書)」という書類の発出について定義されており、これが一般的な配送依頼書にあたると考えられます。

 

配送依頼書(引受書)の必要記載事項について

配送依頼書を作成する際に、最低限記載しなければならない項目は以下の通りです。

  1. 運送委託者/受託者の名称、連絡先
  2. 委託日および受託日
  3. 運送日時(積込み開始日時と場所、取卸し終了日時と場所)
  4. 運送品の概要、車種、台数
  5. 運賃および燃料サーチャージ
  6. 附帯業務内容
  7. 有料道路利用料や附帯業務料金など
  8. 支払方法および支払期日

これらの項目は必要最低限の内容であり、さらに必要に応じて項目を追加することも可能です。たとえば、積込場所の詳細やルール、荷卸し場所に関する特別な指示がある場合は、それも記載することが望ましいです。

 

配送依頼書の例

当社のアプリケーションが出力される配車依頼書の例を掲載します。

物流関連2法に対応するために記載すべきこと

2024年に改正される物流関連2法により、「多重下請け構造是正」のため、実際の運送体制を明確に把握できるようにする必要があります。そのため、配送依頼書を作成する際には、委託事業者、受託事業者、および実際の運送を行う事業者を明記することが求められます。

 

具体的には、A運輸が荷主から依頼を受けてB運送に委託し、さらにC物流が実際の配送を担当する場合、そのすべての事業者を配送依頼書に記載し、それぞれの役割を明確にする必要があります。また、各ステップにおいて電子書面による契約が必要です。

 

まず始めなければならないこと

中小規模の運送業者にとって、これまで書面での契約や配送依頼書の作成を行ってこなかった企業も少なくありません。特に、電子化された書面によるやり取りが義務化されることは、ハードルが高いように感じられるかもしれません。

 

しかし、この新たな法規制に対応するためには、まず基本的なことから始めることが重要です。まずは手書きででも配送依頼書を作成し、その後、スキャナーやスマートフォンのカメラで取り込み、データとして保存することから始めましょう。これが、電子化に向けた第一歩となります。

 

デジタル化の進行に伴い、将来的には専用の電子契約システムやソフトウェアを導入することも視野に入れつつ、現状に即した形で少しずつ進めていくことが肝心です。

 

こちらでもこの記事を掲載しています。

大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第76回

https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/obligate-writtencontracts-carriage2.html

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