前回のコラムでは、「ハイブリッド給与体系の検討」についてお話をいたしました。 運送業は収受運賃(歩合)だけで手当を決める、時間だけで手当を決めるというのは規模の大小、荷主の業種問わずどうにも合わないようです。従って歩合・時間・運行品質など複数の観点を取り入れたほうがよさそうです。それをハイブリッド給与体系と呼びました。成功の条件は毎日計測できることです。それが出来ればどのようなややこしい計算方式になったとしてもITの力を借りて効率よく行えることができます。今まで算出の手間がハードルになっていた企業は再検討を始めてみてもよいですね。
https://app-logi.co.jp/column/?p=7790&preview=true
さて今回のコラムは給与システムを選ぶ際のポイントについてお話いたします。

データになっている給与データを、別システムに手入力する手間
運送業の給与計算の一番の難関は、実態に合わせた評価から手当を支払おうとすると計算がとても煩雑になることです。 複雑な計算式から賃金体系を決定する場合、下手をすると給与支払の締め日に間に合わなくなるおそれもあります。
よくある業務の流れをまとめて見ましょう。
- 運転日報からドライバーごと日毎に内容をエクセルに転記
- 給与計算に必要な情報を付加
- 労働時間
- 乗車した車両の車格
- 走行距離
- 業務ごとの運賃
- バラ積みバラおろしなどの回数
- 納品件数
- 給与計算の実施
- 合計を給与システムに入力、または明細を作成
といった流れになることが多いのではないでしょうか?
デジタコがうまく操作できている場合や、アプリなどで日報を作成している場合は、①〜③の作業はITの力で解消することができます。 しかし④の「合計を給与システムに入力」という手作業が残るのであれば効果半減という感想をもってしまいます。
これを解消するためには、計算したデータをそのままCSVデータなどに変換して、給与システムに取り込むという方法があります。しかしなぜこれをせずに、せっかく作ったデータを改めて手入力しなければいけないのには理由があります。
お金をかけてでもカスタマイズすべき機能
①給与システムにCSVデータを取り込む機能、または他に取り込む方法がない
②CSVデータを取り込む機能はあるが、合致する手当項目がない
③CSVデータを取り込む機能はあるが、手当項目数が足りない
このような理由があり、手入力する、または取り込める内容に合わせて給与体系を合わせるといった方法がとられることが多いようです。本来、業務内容や成果に合わせて給与体系は決められるものですが、システムの制約によってできないことが多くなるのはとても残念ですね。 ①はDX推進の観点から給与システム自体を見直す必要がありそうです。
②③であればカスタマイズ費用をかけてもここは既存データを取り込めるようにする必要がありそうです。
RPAを導入するという手もありますが、数万円の月額費用×利用月数と比較しても、カスタマイズ費用のほうが安価でかつ安定的になりそうですし、システムを運営するためにはここは費用のかけどころかと思います。
データの最終段階である給与データを取り込むための弊害を排除できるのであれば、DX化は飛躍的に進みそうです。
こちらでもこの記事を掲載しています。
大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第64回
https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/transportation-salarydx6.html
