前回のコラムでは、「運送業の給与DX」を確実にすすめていくために、デジタコ等の記録機器を使っていこう、そのツールにドライバーがしっかりと入力できる体制をつくろうというお話をしました。
デジタコや運行管理アプリにしっかりと入力ができている→集計が高速化する、効率化する→月次の収支も早く集計できるというDX化の流れができあがります。 手書きの日報を元に事務所の方がエクセル等にデータ化するところから始めるのであれば、全体の作業工数が増えてしまいますから、デジタル化の恩恵を受けているという実感が湧きません。やはりすでにデジタルツールをお使いなのであれば、まずはそのツールにまず入力がしっかりとできるようになることが重要です。0からデータを起こすより、元データを元に修正をするほうがより効率的かと思いますし、ドライバーに指導をしてしっかりと入力ができるようになるほうがお互いの将来は明るくなりそうです。
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さて、今回は実際にスマホアプリを使って出来高系のデータを入力し給与計算につなげている企業の事例紹介です。

退勤時に自動集計された出来高データが表示される
まず、ドライバーは運行管理アプリを使用して出勤→出庫をします。 デジタコ機器の操作のように、作業場所へ到着し、作業を開始する時に「荷卸」「積込」などのボタンを押下します。
・アプリ操作画面(運行時使用画面)

この企業の場合は、納品1件ごとにいくら、バラ積みバラ卸があった場合は1件ごとにいくらという出来高系のルールと、どの車格の車両に乗務した際はいくらというように決めています。そのルールに従って、
1:出庫時に選択した車番から、車格を自動計算し基本ポイントを算出
2:アプリが自動計算した走行距離
3:配送件数は「納品」ボタンを押した回数(積み込みも同様)
4:バラ作業などは手入力
・作業報告画面(ドライバーが退勤ボタン押下時に表示。ドライバーが編集することも可)

毎日のことなので、一度理解できると、業務の一部として一日の流れに浸透していきます。
また、この例には運賃に対する歩合データは掲載していませんが、配車データを取り込んでいる場合は、社内ルールで決められている歩合率などから計算し、運賃からの歩合高を計算することもできます。
ドライバーも内容を確認した上で退勤、毎日集計ができる
本例ですが、ドライバーからの毎日報告、毎日集計がされるのがポイントです。ドライバーが集計されたものを自分自身で確認し、確定した後、事務所に自動で報告が行われるため、お互いが結果を認識した上で給与計算に進むことができます。
管理画面

事務所は管理画面から、確定ボタンを押して当月の給与を確定する流れとなります。
もちろん修正がある場合はドライバーに説明をした上で行うようにしたほうがよいですね。
一番はじめの報告内容がデジタル化がされていればDXは実現する
なんといっても、入力時点からデジタル化されていれば、ルール設定と運用指導には苦労することはありますがDXはうまくいそうです。
前回のコラムでまずは「休憩」ボタンを確実に押せるようにする、というお話をしたのも、このためです。最前線で動いている人からデジタル化できれば無敵ですからね。
こちらでもこの記事を掲載しています。
大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第62回
https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/transportation-salarydx4.html
