前回のコラムは、米国のドライバーの時間管理についてお話させていただきました。日本の運行管理の法規制とは制限時間の多い、少ないという違いはありますが基本的に守るべき項目は同じです。違うのは違法となった場合の厳しさでしょうか。
https://app-logi.co.jp/column/?p=7771&preview=true
さて今回も引き続き、米国のドライバーの時間管理についてお話させていただきたいと思います。

アメリカの車両装着機器の内容
アメリカの事業用トラックには運行管理システム(日本でいうところのデジタコ)の装着が義務付けられています。(日本では車両総重量7トン以上、または最大積載量4トン以上のトラックに装着の義務がある) そのアメリカの運行管理システムは、トラックに搭載されているECU(車両の動きを制御するコンピュータ)に直結されており、すべてのトラックは運行状況・安全運転・労働時間管理がデジタル管理されていると思っていただければよいでしょう。
「運行状況」については画面上で「走行」「積込」「荷降」「休憩」のボタンを押すことにより、管理することができます。これ日本の運行管理と同様ですね。
「安全運転・違反管理」については、日本のデジタコメーカーがリリースしているものと同様、
・スピード違反
・急発進
・急制動
・エンジン回転数オーバー
などが管理できるようになっています。また他にも、トップギアに入れて走行している時間、クルーズコントロールを設定して運行している時間等、どのような運転環境にあるか、管理者が把握できるようになっている機能があります。
そして「労務時間管理」機能が車両に搭載されています。 ドライバーが現時点で何時間、運行しているのかを、ドライバー・事務所の双方で管理できる体制ができています。
あと何時間、運行することができるのか?
アメリカのデジタコ(運行コンピュータ)には、4つの時計があります。
- 運行当日に管理される時計
・8Hour RestBreak(連続で運転できる時間)
・11Hour Driving(運転時間11時間(1日に運転できる時間))
・14Hour OnDuty(労働時間14時間(1日に働ける時間))
- 期間で管理される時計
・70Hour OnDuty(週労働時間80時間(8日間で働ける労働時間)
一日がスタートするとこの時計の目盛りがどんどん減っていくイメージです。

日本では一日の業務の流れはドライバーに任せられているという感想をもっています(主観ですので、もちろんそうでない運送会社さんも多くあります)。しかし一日の時間の管理をするツールはドライバーには与えられていません。 2024年問題を受け、これからの運送業のDXはここの解消がポイントになるのではないかと感じています。
こちらでもこの記事を掲載しています。
大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第57回
https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/differences-usa-japan2.html
