コラム

運送業の2024年問題:ドライバーへの法律指導の意義について考える

前回のコラムは、運送業が法定休日労働の運用をする際の正しい使い方についてお話させていただきました。 法定休日出勤(概ね日曜出勤の場合が多い)には所定労働時間の設定はないため、時間外労働の概念もありません。そのため法定休日出勤をすると残業が発生しないことになります。だからうまく法定休日出勤を使っていこうという話が出ることが多いのですが、しかしながらこれでは問題の解決にはなりませんね。多く働ける方法を考えるより、短い時間で生産性の高い業務を行えるようにすることが、この法整備の本質だと思いますので「荷主」「会社」「ドライバー」が共通意識を持って取り組んでいくというのが方向性として正しいと思います。

https://app-logi.co.jp/column/?p=7767&preview=true

さて今回は、ドライバーへの法律指導についてお話させていただきたいと思います。

 

時間外労働制限、改善基準告示、ドライバーが理解していなければ守れない

ドライバーの時間外労働の管理、改善基準告示の遵守について、ご相談を多くいただいています。

ご相談にも段階があり、

・ちゃんと残業時間を管理したいが、そもそも管理の方法がわからない

・改善基準告示の管理が厳しくなると聞いたが、それは何?

という初期段階のご相談からはじまり、体制が出来上がってきた運送会社さんからは、管理のレベルを上げるために、本質的かつ具体的な質問をいただくこともあります。

その内容は、

・法定休日出勤や所定労働時間の変更などを行って、残業時間を年間960時間以内に抑えようと思っているのだが、良い方法はないか

・8時間以上の休息期間を確保するために、どのような運行管理をすべきか

・分割休息をうまく活用して、休息期間を確保するにはどのようなパターンがあるか

などです。

真剣に法律に対応していこうと考えられているので、テクニカルな内容が多くなっています。すごくちゃんとしたい気持ちが現れています。

しかし、各社、社内ルール等の整備はとても進んでいるのだが、どうしてもドライバーが守れないという悩みをお持ちの会社が多いように感じます。

 

うまく法対応が出来ている運送会社の特徴

社内の全ドライバーが法律で規定されている時間や、改善基準告示を守れているという運送会社は多くありませんが、ほとんどのドライバーが守れている会社には特徴があります。

それはドライバー自身が毎日何時間まで働くことができる、何時間まで走ることができる、といった法律を知っていることです。

どこで当日の運転日報を切らないと違法になるということを前線のドライバーが知っているか、知らいないか、これは大きな違いになります。

例えば、分割休息を取得する際に、4時間以上でないと分割休息と認められないことや、本日の出勤時間より翌日の出勤時間が早くなってしまったら、重複時間として拘束時間に加算される、ということを知っているかどうかで、運行内容への対応の仕方が変わります。

こういったことをドライバーが知らないことが多いように感じます(当社アプリ利用状況より)。

 

まとめると事務所は理解しているけど、ドライバーが理解していない(伝えられていない)運送会社がとても多く、せっかく社内ルールは整備されているのに勿体ないと感じることがあります。

「いつも言ってるんだけどな」は伝わっていない場合が多く、情報は伝わったものが相手の情報として捉えられるので、ここは伝わるまで言い続けないといけませんね。

 

こちらでもこの記事を掲載しています。

大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第55回

https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/legal-instruction.html

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