前回のコラムでは、点呼のデジタル管理についてお話させていただきました。
行政が重要だと思っているレベルと、事業者が思っているそれとは乖離が発生していることが多いものですが、点呼の実施記録はまさにそれにあたると思います。 点呼記録は監査の中でも厳しくチェックされます。 運送業の事務所とドライバーの直接の接点であり、指示・確認を対面で行えるのは点呼時だけで、これをしっかりと行っているかの確認が点呼記録ですから、重要視されるのは当然ですね。
データ自体も重要ですから、「すぐに取り出せる」「集計できる」ようにし、また運転日報や勤務時間管理等のデータとつなげる必要性が高いので、「他のデータと結合することができる」ようにしておくことが大事です。重要なデジタル化ポイントですね。 余談ですが運送事業者が導入を検討しているツールのトップはIT点呼ツールという噂です。
https://app-logi.co.jp/column/?p=7749&preview=true
さて、今回のコラムは運送業がシステムを導入する場合、統合パッケージソフトを導入すべきか、または機能を部分的に補完するために、部分導入をすべきか?について考えてみたいと思います。

運送業が導入しているシステム種類一覧
総務省が発表している業種別の「デジタル・トランスフォーメーションの取組状況」(2021年)によると、取り組みを実施していないと答えた企業の割合は83.1%(運輸・郵便業)であったそうです。
システムを導入していないと同義の結果ではありませんが、多くの運送業がITへの取り組みに対して遅れをとっていることは間違いなさそうです。
では運送業がIT化、デジタル化を行おうとする際、どのようなシステムを導入することになるのでしょうか。 国土交通省発行の「中小トラック運送業のためのITツール活用ガイドブック」であげられている運送業のITツールには、
- デジタルタコグラフ
- 車輌動態管理システム
- 配車支援・計画システム
- 運行管理システム
- 勤怠管理システム
- IT点呼システム
- 急車求貨システム
- ETC
- 原価計算・燃料サーチャージテンプレート
- ロボット点呼
- 経理・給与システム
があります(資料掲載順)。
上記のシステムがすべて導入されていて、かつシステム間に連動性がある場合、デジタル化・IT化が進んでいるといって良さそうな感想を持ちます。 考えてみると運送業はデジタル化IT化できる要素は多く、部分的にシステム導入をしても効果は得られそうです。 実際に導入を検討するときは、困っていることを解消する、またはやってみたいことを実現するという切り口から進めていくと思いますが、中長期スパンで考えるには、出口(お客さんに送るや、紙に印刷する段階)をイメージしてシステム導入を検討した方がよいでしょう。 経理関係や給与関係のシステムがそれを想像しやすいです。ちゃんとしたインプットをしなければ、ちゃんとした答えは出ません。そこから遡っていけばそれ以外のシステムを選択するときに、インプット材料を揃えられるシステムを導入すれば本当に使えるものになっていくはずです。
逆の言い方をすると、出口のシステムがしっかりしていないと、配車システムがしっかりしているのに、請求書を発行するには手で入力しないといけないとか、給与明細は別入力しないといけないとか、そういった問題がでてきます。
そのあたりを解消するためにも、中心となるシステムはしっかり選んだ方がよいでしょう。
とはいいながら、やはり一つのシステムですべての業務が行える方がよいですね。
こちらでもこの記事を掲載しています。
大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第47回
https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/keypoints-selecting-ittools.html
