コラム

運送業の労務管理のデジタル化⑥・・・出勤時間の指示

前回のコラムでは、運送会社に特化した勤務状況表についてお話をさせていただきました。 運送業の勤怠管理方法は、力点が他業界よりも多くあり、一般で販売されているアプリケーションの勤怠管理表の項目だけではうまく管理できないため、独自項目を追加する必要があるというお話でした。 計算方法や必要となるデータが複雑であるため、運送業専門の勤怠管理ソフトはまだ多くは出回っていません。自社内でまず運用に耐えるものを作ってみるのがよいかもしれませんね。前回の項目をぜひ参考にしてみてください。

https://app-logi.co.jp/column/?p=7732&preview=true

今回は、意外に行われていない「出勤時間の指示」についてお話させていただきます。

出勤時間を指示しないと拘束時間は長くなる

ドライバーは指定時間に遅れたくはないものです。渋滞や事故などのトラブルや、積荷に問題が発生するなどのリスクに対応するため、できるだけ早く目的地について対処できるようにしておきたいと考えます。 長距離運行の場合であれば特にそのような傾向が強くなります。工場や物流センターで積込時に待機時間が発生する要因はこれもあります。

しかし運行指示をする場合には、積込時間や荷降ろし時間しか伝えていないことが多く、出発する時間はドライバーに任せられている会社は多くあります。 実際にはベテランドライバーと運行の経験があまりないドライバーとでは出発時間に1〜1時間半ほどの差が発生することがあります。 不安ですものね。だから、出発時間から経由地、積込時間などを運行指示書でドライバーに指示をしなければならないのですが、この運行指示書の運用もうまくいっていないことも相まって、出勤時間を指示していない会社が多くなっているようです。結果として想定より早く出勤するので全体の拘束時間が延びるということになっています。

 

配車表への記入と、運行データ送信時にも出勤時間を指示する

早く出発して、休憩するから大丈夫という理解が多くされていますが、拘束時間から休憩時間を引いた「労働時間」はそれでよくても、拘束時間が長くなり、改善基準告示の13時間を超えてしまうケースが増えます。問題はここなのです。2024年問題と言われる運送業の労働問題は、労働時間だけがフォーカスされがちであるため、本来の運送業の基準ルールである改善基準告示が忘れられがちです。 計画検討の順は「拘束時間」→「労働時間」であるべきですので、ここはしっかりと抑えておきたいところです。 よって拘束時間を枠内に収めるためにはまずは出勤時間の指示からということになります。

おさえることは2つです。

1.ドライバーに出勤時間を伝える

2.配車表に出勤時間を記載する(SNSやアプリケーションで運行指示(連絡)をしている場合はそこでも出勤時間を記載する)

ということです。

この運用だけでひとりあたり10時間超の時間が変わった企業があります。

基本的なことで、やっていて当たり前ではないかと感じられることほど、意外とやっていなかったりします。アナログでできていないことはデジタルでも大抵できていないので、運行指示の際には注意するようにしてください。

 

こちらでもこの記事を掲載しています。

大塚商会:運輸・配送にかかわる企業が取り組むべきDXの具体策 第41回

https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/logistics-dx/instructions-working-hours.html

AppLogiコラムカテゴリの最新記事

オンライン説明会開催中!
ID数、車輌台数無制限!初期費用無料0円