休憩時間は「3時間」を超えてはいけない
運送業のドライバーは道路状況や配送状況の影響で、
決まった時間に「休憩」を取ることが難しい職種です。
日よって長く取れることもあれば短いときもあります。
また、積込や納品先の状況によって長時間の待機が発生したり、
逆に休憩も取れないほど忙しいときもあります。
実績をしっかり把握していないと、
「労働時間」や「残業時間」の計算に影響が出てしまいます。
とはいえ実際に管理するのは大変です。
長距離だと営業所に戻ってくるまでわからないこともありますよね。
ここでよく話題になる話ですが、
ドライバーは何時間でも休憩が取れるのか?というものです。
結論、「休憩時間は「3時間」を超えてはいけない」と規定されています。
もし何時でも休憩が取れると拘束時間が長くなり、
ドライバーの体調や安全管理に影響が出てしまいます。
ただし、業務の必要上やむを得ない場合に例外があります。
①:あらかじめ運行計画により3時間を超える休憩時間が定められている場合
②:又は運行記録計等により3時間を超えて休憩がとられたことが客観的に明らかな場合
には、この限りでないとされています。
気づかずに3時間以上の休憩をしている場合があるかもしれません。
日報などで休憩の合計時間を一度確認してみてください。
出典:トラック運転者の労働時間等の改善のための基準教育・研修マニュアル(P.6)
https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/content/000174479.pdf
休憩は「労働時間の途中」に取る必要がある
冒頭の話しは休憩の「時間」についてですが、
今度は休憩を取る「タイミング」についてです。
例えば忙しいときに休憩が取れずに、
退勤の直前に休憩をまとめてを取ってもいいのでしょうか?
答えはNGです。
「休憩時間は労働時間の途中に与えなければなりません」と決められています。
あらかじめ午後は忙しいことが分かっていて、
「出勤の直後にまとめて休憩を取っておく」これもNGです。
ドライバーは日々の運行状況によって労働時間が変動します。
運行計画を立てるときは想定より少し余裕を持たせて、
休憩時間が確保できるようにすると安心です。
運送業では今後、「改善基準告示」の改正や、
「時間外労働の上限規制」など労務管理に関わる基準が変わってきます。
今よりも基準が厳しくなると言われています。
まずは今の基準をクリアできる体制を整えて、
今後の厳しくなるであろう改正に対応できる準備が必要です。
出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyunhou_14.html
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