コラム

「1点」が雲泥の差。運送業の累積違反は1点の差で「事業停止」になる

「違反点数制度」での事業停止に注意

 

運送業に対する行政処分は数年おきに基準が改正され、法令遵守が厳格化されています。

平成30年には「処分量定の引き上げ」が行われていて厳しくなるばかりです。

そして、運送業の違反点数は決まった期間は点数がリセットされない

「違反点数制度」になっていることに注意する必要があります。

 

この制度は「3年間違反点数が累積される」制度で、一度違反が認定されると

基本的には3年間消えずに運輸局単位で累計されていきます。

そしてなにより、

違反点数が1点違うだけて処分の重さが大きく変わることです。

 

累積違反が30点以下の場合は、

「270日車以上の処分」がなければ事業停止にはなりませんが、

累積違反が31点以上の場合は、

「180日車以上の処分」で事業停止処分になってしまいます。

1点の差ですが「車両停止」と「事業停止」と大きく処分内容が変わってきます。

 

 

「軽微な違反」でも1点は1点

 

「乗務時間を著しく違反」したときや「全車両の定期点検を未実施」など、

悪質な法令違反があった場合にも事業停止処分になります。

ここまでわかりやすい違反はさすがに会社でも把握しているはずですが、

管理者も気づきにくい見逃しがちな違反があることに注意が必要です。

 

例えば「運転者台帳」です。

「管理者」の記載が抜けている場合があるのです。

中小企業などでドライバーの代わりに管理者が”代走”する場合など、

常時運転しない人が運転する場合でも台帳作成が必要です。

 

もう1点、台帳で見逃しがちな違反があります。

退職したドライバーの台帳です。

ドライバーが退職した場合は退職日とその理由の記載が必要です。

さらにこれを3年間保管しなければいけません。

 

などなど、見逃しがちな違反が多くあります。

細かい決まりが多いですが、どんなに軽微な違反でも1点は1点です。

まずは運転者台帳からチェックしてみてください。

退職したドライバーの記載が抜けているかもしれませんよ。

 

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