労働基準監督署の行政指導は年間2万件を超える

 

突然ですが「かとく」をご存じですか?

正式名称を「過重労働撲滅特別対策班」と言って、東京と大阪の

労働局に設置されている「長時間労働」を専門に取り締まる部署のことです。

 

設立されたのは5年前からなのですが、

実は同じ時期に大きく改正された基準があります。

それが、

「残業時間が80時間を超えると労基署の立ち入り調査の対象になる」

というものです。

それまでは残業時間100時間超えが対象だったのですが、

過労死を防ぐ目的で基準が下げられています。

 

そしてこの事が、運送業のとってとても重要なのです。

基準がさげられたことと専門の部署ができたことによって、

年間で約2万件の行政指導が実施されているのですが、

そのうち約4000件が運輸交通関係の業種に指導が入っています。

全業種を対象にしている中で、比率としてかなり多い割当です。

 

運送業は「かとく」のターゲットになりやすい

 

運送業のドライバーは「改善基準告示」で1日の拘束時間を、

293時間(原則)と決められています。

月293時間を仮に24日の出勤で1日1時間の休憩した場合、

残業時間は77時間になります。

改正された立ち入り調査の月80時間残業に近い残業時間になります。

 

そして、実はこの立ち入り調査の基準ですが、

残業時間が月80時間を超えた場合ではなく、

月80時間超の残業が”疑われる場合”

に立ち入り調査に入ることができるのです。

 

運送業のドライバーは時間外労働の上限規制が猶予されていますが、

4年後には月80時間の時間外労働(残業)が適用されます。

今のうちから対策を考えることで「かとく」への対応はもちろん、

「残業時間の上限規制」の両方に対応できる体制を考えることができます。