ドライバーへの残業指示は「終了時間」も明確に指示をする

 

夕方、急な配送依頼がありドライバーに連絡して残業してもらう。運送業では、

「よくあること」ではないでしょうか。

しかし、その指示の仕方に注意する必要があります。

 

仮に、長距離のドライバーにそのような残業を「電話」で指示したとします。

ドライバーは翌日の目的地に少しでも近づくように、当日の業務が終わった後も、

”ドライバーの自己判断で”運転を続けた場合どうなるか。

 

監査などでこの日の運行を確認された場合、事実として残るのは、

「残業を電話で指示」した事と「長時間の労働時間」。自己判断で運転したことは記録に残りません。

何気ない電話での業務指示ですが、労働時間の管理では要注意です。

ドライバーへ残業を指示するときは、終了時間も明確に指示する必要があり、

メールなど「記録」に残る方法も考えなければいけません。

 

日頃から”繰り返し”ドライバーへの啓蒙が大切

 

東京のある会社では従業員と「36協定」を取り決めていませんでした。36協定がない場合、

法定時間(1日8時間、週40時間)を超える残業をさせると違法になります。

そこで働く従業員8名が、会社に対して「残業代」を請求する裁判を起こしました。

実際に時間外労働(残業)をしているのに、残業代が支払われていないと主張して。

 

東京高裁が出した判決は

残業代の支払い義務を否定、”払わなくてよい”という判決です。

 

この会社では労働時間が長くなっても残業しないように、「管理者に引き継ぐように指示する」

だけではなく、

そのことを「朝礼などを通して従業員に”繰り返し”残業禁止の指示」を出していました。

裁判所は、残業は会社の指示ではなく従業員の自己判断で行われたと判断したことになります。

 

このケースでは残業そのものを禁止していますが、運送業など業務上で残業が必要な場合は、

「会社からの指示を超えて、自己判断で残業してはいけない」など、繰り返し啓蒙する必要があります。

 

 

運送業の長時間労働は以前から問題視されていますが、

実は、身近なところで対策ができることがあります。

 

業務連絡の仕方やドライバーへの啓蒙はそのひとつです。

トラブルが起きる前に、やれる対策はすぐに実施しておきましょう。