コラム

運送業の労働時間管理が「1分単位」で必要な理由

「12分」が認められた長時間労働の判決

 

高血圧の持病がある運送業のドライバーが、休憩中の駐車場で死亡する事故がありました。

遺族は労災申請しましたが認められず、労災を認定するように裁判を起こしています。

裁判の論点になったのは、

「1ヶ月の時間外労働が80時間未満か以上だったか?」

 

判決では、恒常的な長時間労働をさせたことを裁判所が認めており、

その時間は「80時間12分から81時間31分」の時間外労働だったそうです。

たった「12分」の時間ですが、裁判の判決まで影響しています。

 

時間外労働の80時間未満と以上では7倍以上の差がある

 

平成30年度の労災状況(脳・心臓疾患)が発表されており、全体では877件の請求で、

そのうち運送業が145件(16.4%)と業種別で一番多い請求件数になっています。

 

もうひとつ、1つ注目すべき数字があります。

「時間外労働の時間別」の支給決定件数です。

1ヶ月平均の時間外労働が

・「80時間未満」の場合は、わずか15件。

・「80時間以上」の場合は、なんと108件。

80時間未満と以上で実に、7倍以上も開きがあります。

これは、労災認定の目安を80時間をしているからで「過労死ライン」と言われています。

 

持病がなくても”異常あり”のドライバーは要注意

 

冒頭の判決のように、持病があるドライバーの労働時間には注意が必要ですが、

過労死の「予備軍」がいることを忘れていけません。

健康診断で”異常あり”が出たドライバーです。

まずは、ひと月の時間外労働が80時間を超えているドライバーを調べ、

その中に健康診断で”異常あり”のドライバーがいればすぐに検査をすることです。

 

運送業のドライバーは労働時間管理がもっとも難しいと言われています。

しかしながら、

ドライバーの健康管理や長時間労働の是正から始まり、経営リスクを下げるためには

「1分単位」で労働時間を把握することの必要性を感じられたのではないでしょうか。

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